日本は写真集の国である

金子隆一 著

築地仁 監修

 

定価2530円(本体2300円+税10%)

ISBN978-4-87262-711-4

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1 日本は写真集の国である

2 「もの」としての写真集  

3 岡村昭彦の「写真」を再考する

4 可能性としての「ネガ」  

5 「ベス単派」写真家と震災復興、地域再生  

6 ヴァナキュラー写真のような渡辺眸『1968年 新宿』  

7 ローカリズムによって切り開かれるデジタル時代の映像作品  

8 日本写真の中の自主ギャラリー運動  

9 ウィリアム・クラインと日本の写真風土のありか 

10 21世紀のフォトモンタージュ考 西野壮平、進藤環  

11 海外の研究者が問いかける日本写真の新たな問題提起  

12 法隆寺金堂壁画ガラス原板にみる可能性としての銀塩写真  

13 クラウドソーシング 写真を共有することの175年  

14 深瀬昌久の評価にみる日本写真と西洋写真のパラレルな関係  

15 受け継がれてきた「原爆写真」  

16 カメラのアクチュアリティ  

17 豊里友行『辺野古』からの風  

18 蔡國強の壁撞き  

19 福島菊次郎が突き付けた遺言  

20 新井卓『MONUMENT』 人類の記憶のモニュメント

21 『白陽』にみるコロタイプ・プリントの歴史の厚み

22 森山大道が集積させる写真行為  

23 写真史観を問い直す ピクトリアリズムをめぐって  

24 集団撮影行動という写真運動  

25 ジャック=アンリ・ラルティーグ 人間を虜にする「写真」という魔性  

26 清川あさみ『人魚姫』にみる鈴木理策の写真的行為  

27 近代写真の対極に位置するサイ・トゥオンブリーの不鮮明な写真  

28 ジュリア・マーガレット・キャメロン 不鮮明であることこそ、正統な美意識  

29 杉本博司 ロスト・ヒューマン展 人類と文明の黙示的イメージ  

30 塩谷定好と雑巾がけ  

31 「パリ・フォト」所感  

32 オリジナル・プリント中心主義に対峙する写真集のポテンシャル  

33 現代的な眼によるフォトモンタージュの発見  

34 日本にはLIFEがなかったゆえに  

35 山崎博 太陽が描く画

36 「コンポラ写真」をめぐって  

37 先駆者ソール・ライターの写真の「色」 

38 バルセロナで写真集展  

39 芳賀日出男が指し示す写真民俗学という宇宙  

40 拡張映画 エクスパンデッド・シネマ  

41 70周年を迎えた「マグナム」  

42 写真の見せ方にみる写真家の表現意識の変化  

43 アノニマスな個人が生起させる「表現」  

44 石内都 粒子は写真の本質  

45 現実的な心情を表現した「ベス単派」  

46 再評価される幻のコラージュ作家  

47 作品を経済化するアートフェアの力学

48 ニューヨークという写真の「場」が持つアカデミックかつ保守的な側面

49 先鋭な画像だけで世界を認識するカメラとハイブリット化した人間  

50 スペインという「場」の中の東松照明  

51 デジタル写真の時代に変容するアマチュア性  

52 エドワード・スタイケンと日本写真  

53 印画紙を凌駕すると言いたくなるグラビア印刷の黒の深さ  

54 デジタル映像時代におけるエンコースティックの物質性 

55 写真都市パリでみた写真集フェアのエネルギー  

56 プロヴォークという評価軸  

57 物質性が際立つ築地仁のポラロイド写真  

58 雑誌の表紙は写真家にとってどのような表現の場か