ネオリベラリズムと世界の疑似-自然化――アドルノ・ホネット・ポストン・ハーヴェイ・ボルタンスキー・シャペロ

横田榮一 著

 

定価(本体4600円+税)

ISBN978-4-87262-236-2

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第Ⅰ部
序章 問題設定・課題
1 具体と抽象
2 人間の自然史
3 問1と問2に対するホルクハイマーとアドルノとの答え
4 「生活世界」概念の導入


第一章 ホネットの物象化論
1 ホネットの物象化論の意義
2 本源的承認
3 ホネットのルカーチ読解
4 物象化が生じるのは如何にしてか
5 本源的承認の忘却としての物象化
6 ホネットにおける物象化の要因
7 ホネット物象化論の意義と限界
8 ホネットの思考の道とは異なる思考の今一つの道


第二章 生活世界│ルカーチとアドルノ
1 ルカーチの物象化論と「生活世界」概念
2 アドルノの哲学と生活世界

 

第Ⅱ部
第三章 抽象の支配│ポストン
1 理論の性格・批判理論
2 伝統的マルクス主義の批判
3 抽象の支配
4 媒介
5 非人格的・客観的構造・支配
6 資本の運動・動態性・全体性
7 抽象の支配と物象化・自然化
8 本質と現象
9 資本主義の根本矛盾
10 階級


第四章 「生活世界」概念の開示 ポストンの議論を受けて
1 マルクス『資本論』の若干の再構成
2 抽象と具体︑具体に対する抽象の支配
3 物象化と生活世界
4 本質と現象︑あるいは生活世界


第五章 ハーヴェイの議論│生活世界的視座
1 ハーヴェイにおける生活世界パースペクティブ
2 生活世界の時空間
3 生活世界の諸領域
4 資本の運動


第六章 抽象の支配に関する若干の曖昧性 本源的蓄積に関するハーヴェイの見解
1 本源的蓄積
2 略奪に関するハーヴェイの見解

 

第Ⅲ部
第七章 人間の自然史
1 精神の自然からの自立化
2 〈非自然としての自然〉としての価値 アドルノの見解
3 抽象的人間労働
4 物質の呪い
5 物象化・物化・物神化
6 生活世界の疑似-自然化
7 人間の自然史と略奪による蓄積


第八章 新自由主義と抽象の支配
1 階級プロジェクトと抽象の支配
2 抽象の支配強化と新自由主義
3 新たなる不透明性
4 物象の支配に抵抗する力の抹消

 

第九章 人間の自然史(2)
1 社会とその歴史の(疑似-)自然化の追認と称揚
2 生活世界の変換


第十章 資本主義の新たな精神と抽象の支配︑あるいは世界の擬似‒ 自然化
[A]占星術に関するアドルノの分析
1 研究対象・研究方法・研究のさいの仮定
2 現象を織りなす諸特徴
3 コラムニストのやり方
4 人間関係
5 社会の発展傾向
6 諸現象の変容
[B]資本主義の新たな精神
1 資本主義の精神と生活世界
2 マネージメント文献
3 結合主義的世界
4 個人化・自己の物象化・自己の企業家
5 差異のぼやけ
6 自然化
7 自律性と安全性
8 批判の回収
9 資本主義の新たな精神と世界の疑似-自然化
[C]逆説的矛盾(Paradoxien der kapitalistischen Modernisierung)
[D]承認と人間的生

あとがき